前著『—わがまち— 本能・油小路界隈』の改訂第二版です。
150年ぶりに「大船鉾」復元され2014年祇園祭の後祭に参加することを受けて前著に手を加え、また補遺として「大船鉾の復原」が書き加えられました。
豊臣秀吉による地割(都市改造)が、現在の京の町並みを形作る基礎になるものとして、著者が自分の棲む町を歩き、眼で見、諸文献にあたり、地元の古老にお話しを聞いて集められた資料を元に、京都の歴史、地理、人々の思いなどが詳しく紹介されています。
筆者のご自宅の前には本能寺跡の石碑があり、多くの観光客が 訪れるそうです。
そういう土地に生まれ育ったことを誇りに思い、また京都の歴史を 多くの人に知ってもらいたいと思い、石碑を訪れる観光客の方々に丁寧な説明をしておられるそうです。
この本からは、そんな京都を愛し、京都の歴史を大切にしたいという筆者の思いが伝わってきます。
カラー写真もふんだんに挿入され、ビジュアル的に見ても楽しい仕上りになっています。
京都の通り一本ずつのエピソードを紹介しており、その内容からも、京都の歴史の奥深さや、歴史の変遷の中で重要なエリアであったことを、再認識させてくれる一冊です。
この本を片手に京の街を散策すると、また今までとは違った新しい発見があるはずです。