現在の製造業の情報システムとして無くてはならない存在になっている3次元CAD/CAMシステム。40年も前にその前身ともいえるシステム「TIPS-1」の開発を成し遂げた研究グループがありました。開発研究者自身も実現を「奇跡」と振り返る開発の記録、そして研究の背後に存在した情熱、思い出を中心に、当時携わったメンバーからの数多くのメッセージをまとめた一冊です。
現在の最先端の3次元CADは製造工程のあらゆる現場に直結し、そこで必要とされるデジタルデータを設計段階で直接生み出している。すなわち、近代グローバル製造業は3次元CADの管理下に置かれていると云っても過言ではない。
現在の製造業の中核情報システムとして無くてはならない存在になっているシステムに、TIPS-1が少なからぬ寄与をしたことは間違いない。TIPS-1の研究開発にかかわった者はこのことを誇りに思ってよいと思う。
それを忘却の彼方に沈めてはいけない。それぞれの心の庭の金字塔として輝かせてほしい。
そのためにこの回想録を作った。TIPS-1に関する研究が如何にして生まれ、そこで何を思い、何を考えたかといった研究の背後に存在した情熱のようなものを中心に、思い出、或は物語として綴った。(本文より抜粋)
著者 沖野教郎、嘉数侑昇、久保洋、古川正志 他 研究仲間
回想 I:
TIPS-1にかけた情熱 沖野 教郎
回想 II:
沖野TIPS、そして自分もの語り 嘉数 侑昇
回想 III:
邂逅と謝念:TIPS-1との巡り会い 久保 洋
回想 IV:
TIPSを讃えて 古川 正志
回想 V:
研究仲間からのメッセージ
付録:
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