ユーラシア大陸内陸部に位置する国、モンゴル。
関西空港から四時間半で着いてしまう近い国なのに、とても遠い国に感じてしまいます。
遠いようで近い、似ているようで似ていない、遠い親戚のようなそんなモンゴルのことを、
案外知らない人が多いように思います。
この本は、縁あって2年9か月に渡りモンゴルに滞在することになった著者が、滞在期間中に
発信されたニューズレター『草原の国から サェンバェノー(日本語で「こんにちは」の意)』
に加筆、訂正して一冊にまとめたものです。
本文中には、モンゴルの言葉や文化、風習に関する注釈が詳細に入り、読む人をモンゴルの
大草原にいざないます。
途方もなく大きなユーラシア大陸で、冬の寒さが零下三〇度という厳しい自然に鍛えられた
人々は、便利で快適な生活に慣れてしまった人間にはない強さと逞しさを持っています。
そんなモンゴルと、そこに生きる人々の魅力が伝わってきます。
(目次より)
一年目 草原の輝きとウランバートル
夏の祭典「ナーダム」
いざ出発!
初めての大草原
ウランバートルのマーケット事情
冬支度と病気
新年会「シンジリン・バヤル」と冬の楽しみ
変貌するモンゴル
いけばな紹介
モンゴルの旧正月「ツァガーン・サル」
「赤い食べもの」と「白い食べもの」
二年目 大自然を生きる
神秘の湖 フブスグル湖を行く
馬はよき友
馬乳酒
バヤサさんの物語
初日の出は列車に乗って
モンゴルの冬は九×九=八一
二月あれこれ
テンゲル崇拝
チベット仏教(ラマ教)
ゲル組み立て体験&子羊誕生ツアー
南ゴビへ
三年目 人・文化・芸術
古都ハラホリンと温泉湯治の旅
モンゴルの植物
音楽大好きのモンゴル人
モンゴル文字と書道
日本人墓地跡
心に残る出会い
二年九か月暮らして
コラム
・モンゴルってどんな国?
・「モンゴルの冬は九×九=八一」とは
・モンゴル語について
水彩画で綴るモンゴル
日々の暮らしを通じて見つめたモンゴルの魅力を
余すところなく伝える書。
旅行者は勿論、モンゴル学習者や現地にて活躍されて
いる皆様にもぜひご一読をお勧めしたい。
城所 卓雄 氏(名古屋大学参与・客員教授、前駐モンゴル大使)
「第17回日本自費出版文化賞」の個人誌部門に入選しました。
NPO法人 日本自費出版ネットワークのサイトでもご紹介されています。
http://www.jsjapan.net/jssyonews17.htm