ブログ|京都 下鴨 洛北の出版社「自費出版の北斗書房」

2015年7月25日

自費出版とお金

「色々な業者に相談したが、見積額が違い過ぎてどこが良いか判断が付かない」
弊社にも自費出版をお考えの方にご来店いただき、よく話題に登る内容です。
今回は、そんな判り難い「自費出版とお金」のお話です。

まず、自費出版に掛かるコストは「本を作るためのコスト」と「本を売るためのコスト」に分けられます。

1.本を作るためのコスト
本を作るためのコストは、編集費用や組版費用、印刷費用が代表的なものです。
自費出版は1冊1冊が全く異なる仕様で作られますので、作品によって掛かる費用も内訳も大きく変わります。
また、利用する印刷会社の設備によっても費用は異なります。 

2.本を売るためのコスト
本を書店で販売するためには、出版社~取次~各書店という流れで流通させます。
書店からより多くの注文を受けるためには、広告、宣伝など「本を売るためのコスト」を掛けて営業を行う必要があります。
書店に本を並べるために必要となるコストで、どれだけ力を入れるか、または販売の仕組みによって費用も大きく異なります。
本を売るためのコストは、書店の本を並べる(本を市場に流通させる)場合に発生するコストです。
家族や親しい人に進呈するなど「私家版」として自費出版を行う場合、このコストは不要です。

確かに印刷や出版業界の料金体系は、様々な工程が含まれるため判り難い側面があるのは確かです。
ただその一方で、本の仕様や販売方針がはっきりしないと、どうしてもその不確定な部分を含んだ、曖昧で具体性のない価格提示がなされがちです。

自費出版を考える際には、大まかで結構ですから、まずその本の企画を考えることをお勧めします。
企画と言っても、何も立派な企画書を作りましょうということではありません。

本づくりには情熱や想いがまず必要ですが「自費出版をしよう」と思い立ったとき、ぜひ次の3つのことを思い浮かべてください。

・誰に向けて作るのか(読者は誰か)

・どのように発信するのか(親しい人に進呈/書店で売る)

・何故つくるのか(家族や後進へのメッセージ/自分の考えや作品を世に問いたい)

これらが明確であればあるほど、本の完成に向けた道筋も明確になります。
業者に相談するときにもより具体的な提案を受けやすくなります。
また、自分の意向に沿わない不必要なコスト増を避けることもできます。

北斗書房では「自費出版アドバイザー」の資格を持つスタッフが、自費出版のご相談を常時受け付けております。
作者の想いをカタチにするために、そのご意向に沿った制作方法をご提案します。

どうぞお気軽にご相談ください。