ブログ|京都 下鴨 洛北の出版社「自費出版の北斗書房」

本の仕様とは何ですか? その3 製本について

自費出版の製本方法は、「ソフトカバー(無線綴じ並製本)」または「ハードカバー(糸綴じ上製本)」のどちらかが選ばれるのがほとんどです。

印刷物の製本方法には、他にもたくさんありますが、一定のページ数の「本」を見た目良く仕上げるためには、このふたつの製本方法が適しているからです。

この「ソフトカバー」と「ハードカバー」、弊社サイトのQ&Aにもあるように、その違いは見た目以上に色々とあります。

 

ソフトカバー(無線綴じ並製本)

表紙(カバーをとった一番外側の紙)が柔らかいのが、ソフトカバーの大きな特徴です。
印刷された表紙と本文を糊止めして一度に断裁するため、表紙と本文は同じ大きさになります。

綴じた部分をご覧いただくと、表紙と一緒に糊止めをした状態がお分かりいただけると思います。

ハードカバーと比較すると、本自体がコンパクトで軽いこと、表紙がやわらかいので片手で読むことができる、また表紙と本文が同じ大きさなのでページがめくりやすい、といった点が優れています。
「気軽に手に取って読んでほしい」という本には最適です。
事実、弊社で刊行される自費出版のおよそ8割がソフトカバー製本でつくられています。

この他にも、市販の文庫本や実用書、コミック、ビジネス書のように、書店で見かける本の多くも、ソフトカバー製本でつくられています。
工程がシンプルなため、比較的安価に仕上がることがでるのも、優れた特徴の一つです。

 

ハードカバー(糸綴じ上製本)

表紙は「板紙」と呼ばれる厚めのボール紙を芯にして、表面に紙や布を貼り付けます。

本文は8ページまたは16ページ単位で糸綴じを行い、これを完成した表紙に貼り付けます。

そのため、表紙は本文よりもひとまわり大きくなります。

写真はハードカバーの綴じ部分を拡大したものです。
本文だけで先に糸綴じを行ってから、仕上げた表紙に貼り付けています。
表紙の背と本文の背の間に隙間があり、そのために本を大きく開くことができます。

ハードカバーの最大の特徴は「耐久性」にあります。
分厚い板紙を芯にした頑丈な表紙があるため、本文は角が折れたり曲がることから守られています。
また、スピン(紐のしおり)や花布(背の飾り)が付くため、見た目にも上質感のある仕上がりになります。

このような理由から、ハードカバーは、記念誌のような長く保管する本にも用いられます。
一方費用面では、工程が複雑なため、ソフトカバーと比較すると費用は高額になります。
また、製本にかかる日数も大きく増えます。

 

比較的低コストでつくれて、気軽に手に取って読みやすいソフトカバー。
費用はそれなりにかかるものの、耐久力に優れて重厚感のあるハードカバー。
それぞれの特徴を端的に述べると、このような感じでしょうか。

もちろん「必ずこうでなければならない」というものではありません。
本が完成したあとの使い方、自分の本がどのように読まれるのか、色々と想像して柔軟にお考えいただければと思います。 

北斗書房では、店頭にソフトカバーやハードカバーで仕上げた作品を展示しています。
お気軽にご来店いただき、手に取っていただければと思います。

 

関連リンク

・本の仕様とは何ですか?

・本の仕様とは何ですか? その2 用紙について

 

 

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