ブログ|京都 下鴨 洛北の出版社「自費出版の北斗書房」

エコノミック・アテンション その2  ―文章を分かりやすくするチェックポイント(1)―

「良文=分かりやすい文章」を書くための第一ステップとして「とにかく書いてみる」ことをご提案しました。
まず書きたいことを書いて、それからブラッシュアップするという流れです。
今回は、具体的な見直しのポイントをご説明します。

1.ひとつの段落の内容はひとつに絞る
段落とは、本来一つのメッセージを伝えるために、いくつかの文が集まったものです。
メッセージが複数になると、その段落の趣旨がぼやけて解りにくくなります。
そんなときは、段落を分けてみましょう。

2.伝えたいことは段落の最初に置く
分かりやすい文章を書くためには、段落の最初で何を書こうとしているのかを伝えることも有効な方法です。
その段落で伝えたい趣旨を最初に置くことで、読み手はこれから文章の大まかな内容をあらかじめ把握して読み進むことができるので、文章に対する理解が深まります。

3.一文を短くする
長い文章は、どうしても構造が複雑になり、分かりにくいものになります。
読み返して分かりにくい文章は、「だれが」「なにを」などの5W1Hに立ち返って見直してみましょう。
文章を分割することで、案外すっきりした文章に変わります。

4.読み違いを防ぐ
読み手がいろいろな解釈ができるのは、文章として不完全です。
チェックする時は、読み手がどう解釈するか考えをめぐらしてみましょう。
読み違いを防ぐコツとしては、読点の入れ方を工夫することをお勧めします。
あまりに読点が多すぎるのは問題ですが、本来読点は文章をわかりやすく伝えるために必要なもので、誤解を避ける意味でも不可欠なのです。

読点を打つポイントは次の4点です

  • 読点は、主語のあとに打つ。
  • 文章が並立するときは、そのあいだに打つ。
  • 限定したり条件をつけたりするときには読点を打つ。
  • 時や場所、方法を示す語句のあとには読点を打つ。

このお話、もう少し続きます。

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