前回のブログで、光の三原色(RGB)と色の三原色(CMY+K)のお話をしました。
身近なところでは、デジタルカメラやパソコンのモニターはRGB、印刷のインクはCMYKで表現されます。
例えば写真集を制作する場合ですと、次のような流れになります。
1.作品をデジタルカメラで撮影(RGB)
2.パソコンでデータをチェック(RGB)
3.印刷会社で制作(RGB→CMYKに変換)
4.印刷(CMYK)
印刷用は色の三原色+黒(CMYK)を用いますので、光の三原色であるRGBのままでは印刷できません。
そのため、3の工程でRGBからCMYKに変換します。
デジタルカメラやパソコンのモニタで見た色調と、印刷機で印刷した色調が異なる理由はここにあります。
上の図は「人間の眼が認識できる範囲」「RGBで再現できる範囲」「CMYKで再現できる範囲」を表したものです。
ご覧のとおり、RGBとCMYKでは表現できる色の領域が異なります。
人間の眼で認識できる色の範囲が最も広く、その次に範囲が広いのはRGB、CMYKはほとんどの部分でRGBの再現域より狭くなります。
RGBからCMYKに変換する際に、CMYKの再現域を超えた色は、CMYKの再現域で最も近い色に置き換えられます。
RGBで撮影された写真と、CMYKに変換されたものを比較してみます。
CMYKの方が色の再現範囲が狭いため、RGBと比べると少し色調がくすんだような印象を受けます。
この違いを、本番の印刷前にチェックするのが「色校正」になります。
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